(公社)日本バレエ協会関西支部
2022-02-07

芸術劇場開催のご報告

公益社団法人日本バレエ協会関西支部広報部
1月29日大阪フェスティバルホールで第48回バレエ芸術劇場が開催されました。
冨田実里指揮による関西フィルハーモニー管弦楽団の演奏で「パキータ」と「フェアリードール」のダブルビルを上演、満場の拍手のうちに幕を下ろすことができました。
ここに、みなさまの温かいご協力ご支援に感謝いたします。


樫野支部長より
日を追うごとに感染者が増え続ける状況のなか、感染者を一人も出すこともなく無事に終演を迎えることが出来ましたこと、心から感謝致しております。
第48回バレエ芸術劇場に出演された方々、裏で支えて下さいましたスタッフの皆様、そしてコロナ禍の中、開催にあたり感染予防対策等、大変ご苦労をされました振り付けの先生方、役員の先生方、本当にお疲れ様でございました。

さて、今回上演されました、「パキータ」振付: 法村 圭緒
マズルカではキャラクテールの基本となるステップで形成された作品で、まだステップを学んだことのない生徒たちが一生懸命練習をし舞台に向けて猛特訓をした成果が現れた踊りでした。また、主役のお二人は安定感のある踊りを、そしてソリスト、コールドの皆さん共にクオリティーの高さを感じさせてくれた作品になったと思います。
他でもよく上演される作品ではありますが、今回は振付の先生のオリジナリティ満載の作品でお楽しみいただけたと感じております。

続いて、二作品目の「フェアリードール」
原振付:コンスタンチン セルゲイエフ / 振付: 田上 世津子
「フェアリードール」

この作品は1994年にワガノワバレエアカデミー校長コンスタンチン セルゲイエフ氏に直接、振付を受け上演されました。以降、その資料を元に忠実に再現され関西支部のレパートリー作品の一つとなっています。
芸術劇場では何度か上演されてきましたが、同じ振付でも演じる踊り手が代わる度、新鮮味を感じる作品だと思いました。また、この作品に出演された方々にとってもバレエ人生の中で心に残る経験をされたことでしょう。今後、関西支部としましては歴史に残るさまざまな作品を忠実に再現し、また今の時代に合った新たな作品や舞台づくりに惜しみ無くチャレンジ精神をもって取り組んで参りたいと思っております。


 


出演者、制作スタッフは「この大変な時期を乗り越えて無事幕を下ろせたことに大きな喜びと感謝」と述べられたことに続けて、指揮者:冨田氏には関西バレエカンパニーの魅力を、振付者には印象深かったことを、そして出演者の方には簡単なアンケートをもとに、心に残ったことをお聞きしました。
だれもが、フェスティバルホールでオーケストラの演奏で踊れること、日頃別に活動している人たちと切磋琢磨しながら一つの作品を作る楽しさが魅力と。
ご覧いただき、来年のご参考にしていただければ幸いです。
(順不同、敬称略)
💛最後の劇場マナーについてもご覧くださいね

アンケート
💛1.オーディションを受けるきっかけは?
💛2.リハーサルで気づいたこと
💛3.出演することのメリット
💛4.終演後楽屋へ戻っての 最初の一言を

指揮者 冨田実里
関西バレエカンパニーの芸術劇場の魅力のひとつは、子どもから大人まで幅広い年齢層の出演者が大勢集まって大きな作品制作に取り組まれていることです。ダンサー以外のスタッフの皆さんも含め、ひとりひとりがそれぞれに楽しんで取り組み、あたたかい雰囲気も素敵です。
また、セルゲイエフ版の「シンデレラ」や「フェアリードール」全幕など、歴史ある古き良きロシアの作品を上演できることも大きな特徴です。ここならではの素敵な演目に出会えることにいつも感謝しながら、指揮を務めています。

フェアリードール振付 田上世津子
出演人数の多い作品のため、リハーサルは細分、密を避け、換気に気をつけて、といろんな事に気を使わないといけない状況下、リハーサル回数は少なかったですが、皆集中して頑張ってくれました。
本番はコロナ禍で踊れる喜びでしょう。ダンサー達パワー全開でした。
舞台に関わる人の人間力を感じました。

パキータ振付 法村圭緒
最後の2週間、特にマズルカを踊った子供たちの成長は凄まじいものでした。各スタジオから集まった子供たちが、互いに声を掛け合って意識を高めていく姿は、とても逞しく思えました。
主役、ソリスト、コール・ド・バレエ、子供たちは、誰一人気を抜くことなく、笑顔で、輝いて、それぞれの役を演じてくれました。
振付者に選んでいただき、最後まで強力にサポートしてくださった方々に、心より御礼申し上げます。

フェアリードール フェアリードール役 M.F
1.上演が奇跡の様な今だからこそ、舞台の力を感じたいなと思い、参加しました。
2.通し稽古が始まり、1場の登場人物たちの人間関係が見えた時、沢山の愛を受けた特別な人形であることを理解しました。
それからは、優しさと愛情溢れるフェアリードールに近づきたいと、表情や間の取り方などを特に研究しました。
3. 踊りに対する情熱が行き交うあの空間が大好きです。
4.終わってしまった(夢の世界から帰ってきたように寂しくなりました)

フェアリードール ピエロ役 K.A
3.関西のバレエ界を盛り上げる舞台に立つことが出きる。演じることを学びました
4.あっという間に終わった!たのしかった!!

フェアリードール ロシア商人の娘役 N.N
2.身体を大きく使って表情をはっきりすることで観客に伝わることを学びました。
3.プロのダンサーとともにリハーサルできること
4.あー楽しかった、もう終わった!!

フェアリードール ワルツを踊る人形 男性T.N 
3.たくさんのダンサーと出会え、一つの作品を作り上げていく経験ができる。
4. 無事終わったね!

フェアリードール ワルツを踊る人形 男性S.O
3.多くのダンサーの方と共演させて頂く事で、とても刺激を受けました。
4.無事終了=奇跡だ!

フェアリードール フランス人形役 H.I
1.昨年中止になったこともあり今年こそは!と。
2.ダンサー一人一人が自分の踊りに対してしっかりと考えて取り組んでいる真剣な熱量を感じました。
4.終わったーーーーーー!!

フェアリードール ママ―人形役 M.K
2.カンパニーのみなさんの意識の高さ。
3.緊張感ある毎回のリハーサルに参加できること、踊り方や表現方法を学ぶことができる。
4.早く着かえよ!! (衣裳係に迷惑が掛からないように)

フェアリドール スペイン人形役 S.Y
1.11歳から出演今回で10度目を意識しました。
2.人形らしさを残しながらスペインらしい強さを出すことに工夫しました。

フェアリードール ワルツを踊る人形役  Y.K
2.素敵なダンサーたちの踊りをそばで見て身体の使い方、豊かな表情、細やかな技術を学ばせていただきました。
4.もう終わってしまうの。

フェアリードール ワルツを踊る人形役  M.S
2.舞台セットがある中での位置取りがむずかしかった。

フェアリードール 兵隊人形役 F.I
1.ママが出ていた芸術劇場に出たい!!
3.幕物に参加できること。

パキータ エトワール Y.H
1. 前回の芸術劇場出演後、沢山の舞台が延期や中止になり寂しい気持ちでした。2年ぶりの開催で、是非参加したいと思いました
2.先生方の細かいご指導でリハーサルを重ねていく中で、みんなで舞台を作り上げていくことの大切さを改めて感じることができました。
パートナーの踊りや心強いサポートに、こんなに素晴らしい方と一緒に踊らせていただけるのだと胸が高鳴りました。
4.みんなありがとう~!

パキータ ソリスト K.Y
2.沢山のことを学ばせていただきすごく勉強になりました。
4.終わっちゃったねぇ 写真とろう!!

パキータ コール・ド・バレエ S.K
2.周りのダンサーの方の作品に対する熱い思いがいい刺激になった。
4.やっぱり舞台は素晴らしい、バレエって楽しい。

パキータ コール・ド・バレエ R.S
1.今までは観る側、今回は出演者
2.手の出し方、首の角度、音の取り方など、新しい発見があった。
4.次の芸術劇場も出たい!

パキータ ポロネーズとマズルカ H.O
2.列を合わせることの難しさ、男の子と目を見ながら踊ることの難しさを感じた。
3.先生のご指導を受けられた。
4.楽しかった

パキータ ポロネーズとマズルカ K.I
2.自ら意図的にやることの大切さを知った。
3.もっと舞台に立っていたかった。

アンケートのご協力いただいた皆様、ありがとうございます。
今後のご活躍を!

★劇場マナー 協会からのお願い
出演者、演奏者、舞台制作者の思いが込められている舞台を客席にいる方も共有してご覧いただくことで会場が一体となります。
舞台にかかわらず(発表会、有料、無料公演)劇場でのマナーをお守りいただければ幸いです。
※終演後「上演中の客席での私語が多くて残念!舞台はすばらしかったのに。」とのお声を複数いただきました。

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